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同時通訳ができるようになりたい。昔の自分にアドバイスするなら?

更新日:2022年1月29日



同時通訳ってどうやるんだろう?

レベルにあった教材で順を追ってやれば誰でもできるようになると私は思います。

でも通訳学校にいた頃は

職人的な学び方、見様見真似で技をみがく方法があわず、

トンネルの中にいるような気持ちでした。

昔の自分へアドバイスするとしたら何を言うだろう?

このことについて書いてみました。


 

同時通訳を学ぶ 親方と弟子スタイルで挫折

英語から日本語に同時通訳

一体、どうやってやるんだろう?

やれるようになってみたい

そう憧れる気持ちと

努力すればできるのだろうかという

不安な気持ちを抱えてはじめました。


でも通訳学校に行っていたときは見よう見まねで学ぶ要素が多すぎて

できるようになるまでのプロセスが正直よくわかりませんでした。

初見の素材を2-3分いきなりやって先生が抜けてる場所や日本語の表現についてコメントしてくれるのですがそれは私にとっては「てにをは」を直してもらってるような感じでそれよりはむしろ耳がついていけなくなったり、口がついていけなくなったりするほうが問題でした。自分がやっていない時間は他の人がやっているのを聞いているのですが初見の素材を分析しながら他の人のパフォーマンスを吟味して聞ける余裕はなかったです。

ずーっと現在位置も道筋もわからないのはとてもストレスでした。

友人の中には円形脱毛症になった人がいました。 私がトレーニングの意味や目的、レベル、進捗感にこだわるのはこの経験があるからだと思います。

結果的にトレーニングに費やす時間に比例してできるようになりましたが

どうも力任せの感が否めませんでした。 その頃は同時通訳がどうやったらできるようになるかを一言で説明できる感じがしなかったことからもそれがわかります。


 

いまなら昔の自分になんて言おう?


発音とサイトラが肝!」

今、教えていて思うのは伸びていく人はここをキチンとやってくれるということ。

まずは発音ができると聞くストレスがなくなります。

とにかく聞いて話し続けるのが同時通訳

聞こえなければ何も話せません。


全部聞き取れる必要はありませんが

聞き取るべきところが区別できる必要があります。

発音記号が全部正しく言え、発音のルールを知っていればそれが可能になります。

英語の音の変化にたじろがないで聞いていけます。

「?」と思うところがあってもひきずらなくなります。


でも昔の自分はめちゃくちゃ残念なトレーニングをしてました。 発音のルールを学ばずにひたすら聞くやつです。

回数をこなすとだんだん聞けてきますが効率が悪すぎます。

応用がきかないので心折れます。

通訳学校では残念ながら解決策を提示できる先生には出会えませんでした。

会えてる人はラッキーだと思います。

今思えば自分でやらなくてはいけなかったんですよね。

でもそのころはダメなのはわかりすぎるほどわかっていましたがどうやれば治るのかわかりませんでした。

「自分で発音の勉強したらいいよ」とあのころの自分に言いたいです。


 

英文処理能力を上げる→サイトラ

サイトラ(前から英語の語順で内容を理解できるようになるスキル)

サイトラは地味ですがききます。

聞いたことを即座に理解して日本語でイメージすることをスムーズにします。

日本語を聞いてるとき私達は頭の中でイメージして聞いてます。 一語一語覚えてるわけではないですよね。

これを英語でも可能にしてくれるのがサイトラです。

結果としてリスニングの力もつきます。聞いたらすぐわかるからです。


このトレーニングにもやはりポイントがあります。

昔の自分に助言できるならまずはレベルにあった教材でと勧めますね。

語彙も増やさなくてはいけないからと思って新聞記事から選んでましたが

内容を理解するのが大変でサイトラするより、読解のトレーニングみたいになっていた気がします。

やり方を学ぶ段階では簡単な内容の教材をつかうほうが良いと思うのはここからきてます。

日本語と英語の処理のパターン、つまりやり方を学ぶことに集中できるからです。

単語や内容が難しすぎると理解することに労力を割かれてトレーニングの目的がぼやけます。サイトラの練習まえにくたびれます。

通訳学校では先生が実際に仕事や仕事の準備で使ったものを使い回すことがあります。実力がつくとこれも役立つのですがやり方を学ぶ段階「フォーム」が不安定なときには難しいです。スクリプトや音源も提供されないこともあるので復習もままなりません。

自分でスクリプトや音源がきちんとあるものをやっていたらよかったな~と思うのです。


 

手順を踏む、進歩を感じられるトレーニング

私が目指すのは手順を踏む、進歩を感じられるトレーニング

ラクしてできるようになるというのは難しいと思いますが

進歩が感じられたら途中の道は苦しくありません。

ちょっと苦しいことがあったとしても希望があるから乗り越えていけるのです。


今、同時通訳を学んでいるクライアントさんにはレベルにあった教材で段階をふんで練習してもらっています。

最初は早く同時通訳の練習に入りたかったようですが(私もそうでした)サイトラと発音をガッチリ固めてすすんでいるので伸びがちがいます。

手順をふんでの重要さを私も改めて確信しました。

自分の受けたかった理想のトレーニングが提供できるようにいろいろなことを吸収し続けたいと思ってます。



 

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